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また、恋してくれますか。

第27章 〜番外編その4〜


詩織の心内に思いを馳せる桜奈だったが

『まっ、今はまだ大変だから
もうちょっとしてからねー。
だってさ、信長さんあの子らと
奪い合いになるの、悔しいんだよ。

次は、男の子生んで、信長さんに
焼きもちやかせたる!』とにッと
企むように笑いながら、握り拳で
ガッツポーズをとる詩織に

クスクスしながら、詩織を覗き込み
『しぃちゃん、可愛いねー』と冷やかした。

『///な、何、急に・・・』

ううんと、ニコニコしながら首を振る桜奈
だったが、親友の幸せそうな姿に
自然と顔が綻ぶ。

長い長い片想いの末に、奇跡のような縁に
導かれて結ばれて信長と詩織。

二人を結びつけたのは、栞の入院だった。
(お姉ちゃんが、あの時帰ってこなかったら
ずぶ濡れで、公園に倒れてなかったら
しぃちゃんの命の恩人がお義兄さんだなんて
きっと分からないままだったかもね・・・
凄い偶然だったけど、お姉ちゃんのおかげだなぁ
・・・それに、お姉ちゃんとしぃちゃん
どっか似てる気がするん・・・!!!)

何かが、カチっと嵌るように桜奈の
中で、ああそう言うことかと繋がった
一つの可能性。

『そっか、お姉ちゃんだったのか・・・
ずっと親友として、今生でも側にいて
くれたんだ・・・』

詩織を見つめなが、涙目でうわ言のように
呟く桜奈にギョッとする詩織。

『ど、ど、どうしたの?桜奈?』と
慌てる詩織に

涙目を擦りながら、にっこりすると
『しぃちゃんが、親友で、義理でも姉で
よかったなーと思って・・・』

『あはは、確かに。親友が義理の妹に
なるって、有り得ないようで
嬉しいよねー。私も桜奈が義妹でよかった。
親友には変わりないけどね!』
と詩織もまた、嬉しそうに微笑んでいた。
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