第27章 〜番外編その4〜
歌が終わり
『ふーして』と促される
双子達は、『ぶっー』『ぶっー』と
息をを吐くが、火はなかなか消えない。
すると、信長と詩織が二人の背後から
そっと息を吹きかけると
蝋燭は消えた。
拍手と共に一斉に
『お誕生日おめでとう!』と歓声が上がる。
蝋燭を消せたと、得意げな顔をし
『おめっとー』とパチパチと
大人の真似をし拍手する双子達。
その愛くるしい姿に、大人達はメロメロになる。
桜奈もお腹を撫でながら
(君もこんなふうに、みんなに
お祝いしてもらおうね)と
そっと語りかけた。
すると、うん!と返事をするように
お腹をポンっと蹴る、お腹の赤ちゃん。
クリスマスパーティーとお誕生日会は
大盛り上がり。
みんなから、それぞれプレゼントをもらった
双子達は、ご満悦でプレゼントに夢中で
両家のじぃじやばぁばに、可愛い姿を見せ
恩返しをしていた。
その隙に、桜奈と話をする詩織。
『だいぶ、大きくなったねー』と
お腹を優しく撫でる詩織。
『でしょ?ここ1、2週間で
ラストスパートみたいに、大きくなった。
もうすぐ37週だから、そしたら
いつ産まれてもおかしくないって。
初めてだから、もしかして遅くなるかも
だけど、陣痛って痛かった?って、前も
聞いたよね?いよいよになったら
やっぱり、ちょっと心配になってきてさ・・』と
苦笑いする桜奈に
『あっ、ほら、私は帝王切開で計画出産
だったからね、陣痛の痛みは分かんなけど
後陣痛?って言うのかな、あれはね
死ぬかと思ったよ。二人分で広がった
子宮が縮まる痛みらしいけど悶絶したね。』
『えー、そ、そうなの?』と不安そうに
なる桜奈。