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また、恋してくれますか。

第27章 〜番外編その4〜


双子ちゃん達の方は、見慣れぬ大人に
警戒するように
詩織の足に隠れるようにしながら
様子を伺っていた。
『あっ、そうだ!
凛桜ちゃんと優月ちゃんに
お土産あるんだよ』と
家康が持ってくれていた紙袋を開け
ピンク色のウサギのぬいぐるみを
取り出した。

同じ形のものだが、着ている洋服が
黄色と水色で色違いのもの。

立て膝で目線をあわせながら
『ウサギさん好き?
はい、どうぞ』と、差し出す桜奈。

警戒していた、双子ちゃん達も
大きなぬいぐるみに、興味を示すと

詩織にしがみつきながら、それぞれ手を伸ばし
ぬいぐるみを受けとった。

詩織は、『凛桜、優月、ありがとうは?』
と、促すとウサギをぎゅーっと抱きしめながら
顔は桜奈に向けたまま
お尻を突き出すようにしながら
お辞儀し『あっと!』
とお礼を言った。

///ズッキューーン///

家康と桜奈は、ハートを射抜かれ
双子ちゃんのもはや、虜。

『あー、なんて可愛いのぉー!!』と
目がハートになる桜奈。

この可愛いさは、認めざるを得ない家康も
デレて締まりのない表情に。

『何言ってんのよ!我が子なら
もっと可愛いわよ。
おめでとう桜奈、家康さん
私も、赤ちゃんに会えるのが待ち遠しいよ』と
祝福しながら、生まれてくる子に
会うのが楽しみな詩織。

幸せそうな二人を見つめ
心底、嬉しいと思っていた。

『さっ、お茶入れるから
座って待ってて』と詩織がキッチンに向かうと
双子ちゃんも、慌ててもらった
ぬいぐるみを抱えながら、歩きにくそうに
詩織の後を追いかけた。
だが、キッチンの入り口で進入禁止の
柵に阻まれた。

柵を掴み『あー、マンマ』と
これ邪魔!自分達もそっちに行くのだと
抗議する双子ちゃんに

『こっちは、アチチがあるから、めぇ!よ
待っててねー、すぐだから』と話かける詩織。

詩織もすっかり母親業が板についていた。
(凄いなー、しぃちゃん。すっかり
お母さんだわー)と感心しながら見つめる
桜奈だった。
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