第27章 〜番外編その4〜
『あっ、そうだ、お義兄さん。
今度遊びに行かせて貰ってもいいですか?
しぃちゃんにも報告したいし
凛桜ちゃんと優月ちゃんにも会いたいし』
と、桜奈が訪ねると
『ああ、是非頼むよ。
双子に、振り回されてしぃのやつ
人間と喋りたい!ってキレてた。
俺とだけじゃ、物足りないらしいから
いっぱい話を聞いてやってくれ』と
ふっと笑う。
『はい。是非』とふわりと微笑む桜奈。
(そう言えば、最近メールばっかりで
電話さてなかったな・・・双子ちゃんの
お世話で忙しいと思って、気が引けて
だけど・・そっかぁ、私もしぃちゃんと
話したいし、電話してみよう!)と思った。
それから、心配する家康を
『大丈夫、ちゃんと気をつけるから、ね?』と
説得して、一人帰宅する桜奈。
帰りに、愛花の店に寄った。
『お疲れ様です。』と入って行くと
バイトの子が『あっ、桜奈さん
体調大丈夫なんですか?』と心配してくれた。
『うん、大丈夫だよ。
心配してくれて、ありがとうね。
今、病院の帰りなんだー。
急にお休みして、ごめんね。』と
申し訳なさそうにしながら
答えてたが、それからキョロキョロし
『愛花さんは?』と尋ねた。
『あっ、今ちょうど、奥で休憩してますよ』と
教えてくれ、休憩室へと向かった。
コンコンとノックし、ドアを開けて
中に入る桜奈に気づいた愛花は
『あれ?桜奈ちゃん!どうしたの?
体調は?』と心配し、駆け寄ってきた。
『すみません、急にお休み頂いて
今、病院の帰りなんです。』
と、申し訳なさそうに、謝りながら
『それで、あの報告があって』と
切り出した。
『報告?』と、一瞬、不安な表情になる愛花。
(風邪気味だったんじゃないの?
改まって、報告なんて・・
あっ、目眩もあったよね・・
まさか、なんか病気とかじゃないよね?)