第27章 〜番外編その4〜
せっかくの休みだったが
その日は、二人でダラダラと1日寝て過ごた。
疲れは、だいぶ取れたはずだったが
まだ本調子ではなかった。
5月といえど、晴れれば真夏日になる日も
あり、天気が崩れると肌寒く感じたり
寒暖の差が激しい為、風邪気味なのだろう。
そう考えることにした桜奈。
次の朝、早く起きて朝食の支度を
していた。
その日の朝食は和食。
お味噌汁に、鮭に卵焼き、納豆にお新香。
準備をしてから、家康を起しに行く。
夜勤明けの後の日勤は、いつにもまして
寝起きが悪くなる家康。
『家康さん、起きてー!朝ごはんできたよ』
と、肩を揺すると、家康の両手が桜奈を
捕らえ、桜奈をベッドへと引きずり込む。
そのまま、ぎゅーと抱きしめて、ニヤけると
また、スヤスヤと眠ってしまう。
(ゆっくり寝かせてあげたいけど
遅刻しちゃうし・・・仕方ない
いつもの方法で・・)
すると、耳元に顔を近づけて
『家康さーん、起きて下さい!
起きないと、お仕置きですよー
5 - 4 - 3 - 2 - 1・・それー!
こちょこちょこちょこちょ』と
家康の脇や、首筋を軽く
くすぐる桜奈
『うわぁ、やめて、わかった
起きる!起きるからー』と
辛抱たまらんと身を捩る家康。
『はい、目が覚めましたね!
朝ごはん、できてますから
起きて下さい!』
(よし!今日も、精神的勝利!
時々、意地悪する仕返しには
こちょこちょは、丁度いいかも♪)と
起き上がり、ベッドから離れようとする
桜奈を背後から抱きしめ
また、ベッドに連れ戻す家康。