第27章 〜番外編その4〜
『あっ、お帰りなさい・・ってか
今何時!?』と慌ててガバっと起きあがる
桜奈だったが、急に起き上がったせいか
くらっとし、へなへなとベッドに両手をついた。
『おいっ!大丈夫かよ』焦って桜奈の
元へ駆けつける家康は桜奈の両肩を
支えるように手を添えた。
家康の腕につかまりながら
『ごめんなさい、大丈夫。ちょっとくらっと
しちゃって。
なんか、ここのところ熱っぽいし
怠くて・・・風邪ひいちゃったかな?』
『えっ、まじで?』
(そう言われると、顔色よくないな)と
医師モードのスイッチが入った家康は
脈を取り、下瞼を下げ粘膜をチェックしたり
耳から首筋のリンパ節の触診し
『桜奈、あーんして』と
『あーん』と大きく口を開ける桜奈。
喉の腫れも赤みも、今のところは
なさそうに見えた。
『喉とかの腫れも赤みもないし
リンパも腫れてないし・・・風邪なのかなぁと』
首を傾げる家康。
『うーん、どうなのかな?
昨日も、仕事終わりにふらついちゃって
愛花さんに心配かけちゃった。
ゴールデンウィーク忙しかったから
疲れが出たんじゃない?って言われて
タクシー呼んでもらって帰ってきたんだ・・』
こてんと家康の肩に頭をのせ甘える桜奈。
『食欲は?』と桜奈の頭を撫でながら
尋ねる家康。
『うーん、あんまりない。
なんか、ムカムカする感じがずっと
あって、食べる気にならなくて・・・
胃もたれかな?あっ、でも家康さん
お腹空いたよね?今日はいくらお休みでめた
大寝坊だよ・・お家のこと何にも
出来てない・・ごめんなさい・・』
(どうしちゃったんだろ?身体重いし
怠いし、動きたくないな・・
こんなんじゃ、ダメなのに)と
『はっー』とため息を吐く桜奈。