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また、恋してくれますか。

第26章 〜番外編その3〜


『凛桜が危険に晒される可能性があった
からだよ。そんなこと、お前に言ったら
それこそ大騒ぎになるだろう?』と秀吉が
説明した。

『き、危険?なんで?』と驚いた顔する栞に

『北条も追い詰められてるからね。
今川を介して秀忠との縁談話を
持ちかけてきたんだよ。徳川だけでも
不可侵の同盟を結びたい思惑でね。
全く、腹立つ』と家康。

『だが、秀忠には既に許嫁がいる。
そのままでは、縁談話が進まぬと
思ったのだろう?凛桜の存在を排除
しようと考えたらしく、間者が城に忍びこみ
機会を狙っていたからな』と光秀。

『それで、止む無く破談の話を進め
家康には、北条の策に乗ったふりをさせ
秀忠との縁談話を受けるようにと命じ
北条がどう動くかみておったのだ。』


『な、なによ、それ・・・それなら
そうと、言ってくれたら、私だって
あんな、ブチ切れたりしなかったのにぃ』
自分だけが、何も知らず怒っていたことが
恥ずかしい気分になる栞に

『貴様に話せば、すぐ顔にでるであろう?
そうなれば、敵に破談が嘘だと
知られてしまうではないか』と
ニヤッとしながら痛いところをつく信長。

『ゔぅ・・・た、確かに』
(確かに、凛桜が危険だって知ったら
それは、それで大騒ぎしただろうし・・・
うん、バレるね・・・)
と返す言葉もない栞。

『あっ、自覚はあるんだ』としれっと
言う家康を恨めしそうに睨む栞。
(あるわよ自覚!でも、あんたに言われると
なんかむかつく!)

『まぁ、あの時の貴様の怒りの談判で
秀忠と凛桜の破談が動かぬ事実で
徳川が北条側につくために、一方的に
破談を申し入れたのだと、間者には
信じ込ませることができたわけだ。
北条側に徳川がつこうとしてると
思われてる間は、北条も徳川に手出しはすまい
丁度良かったのだ』と、言う信長だったが

『だが、貴様が本当に実家に帰るとまでは
思わなんだ。それだけはわしの
誤算だったがな・・・』とふっと笑った。
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