第26章 〜番外編その3〜
会計から戻ってきた桜奈は
それを栞に手渡し
『はい、お姉ちゃん。
これは、叔母さんから凛桜ちゃんへの
お土産ね!』とニッコリした。
『えっ?いいよー、凛桜には別のお土産
買ってあるし』
『いいの、いいの。私と2歳しか
違わないんだから、お洒落したい
お年頃だよ。凛桜ちゃんの名前にちなんで
さっきの綺麗な桜のイヤリングにしてみた。
まぁ、凛桜ちゃんの話を聞いてると
私より断然、精神年齢は高そうだから
気に入ってくれるといいけどね』
会計を終えて、桜奈と僅差で
戻ってきた家康は、丁度その会話を聞き
『ぷっ』と吹き出し、『そこは自覚あるんだ』
と笑った。
精神年齢が低いと笑われた桜奈は
家康の方を向きむぅっと、睨むようにしながら
目で抗議した。
『えっ、自分で言ったんでしょ
お子ちゃまだって。』
『お子ちゃまだなんて、言ってないですぅ!
精神年齢低いって話で!』と言いながら
あっと、何かに気づく桜奈に
『気づいた?それを世間では、お子ちゃまって
言うよね?』と意地悪な笑みを浮かべる家康に
反論出来ず、ぐぬぬとしている桜奈を
(///相変わらずの天然っぷりだな。可愛い///)
とわざと怒らせ遊ぶ家康。
(桜奈さんの天然無自覚を
家康がつっこむ。
懐かしいな・・・ってか
500年前も同じような
やりとりしてましたよねー、貴方達・・・)
とイチャつく二人にハハハと乾いた笑いで
生暖かい視線を送る栞だったが
それでもやっぱり、またこんな二人を
見れるのは、たまらなく嬉しくもあった。
『ありがとうね、桜奈。
凛桜にちゃんと渡すからね』と
お礼を言って、嬉しそうに微笑んだ。