第5章 〜知りたい〜
『///あ、あれ?そうでした?昨日
辛いもの好きって聞いた気が
するんだけどなー///』
視線が、明後日の方向へと泳ぎ始める桜奈。
(ダメだ、全然、誤魔化せてる気がしない)
そんな、桜奈を見てふっと笑うと
『やっぱ、誤魔化すの下手すぎでしょ。』
と言うと桜奈を真っ直ぐにみて
『実はさ、俺、前にあんたとすれ違った
気がするんだよね。パンケーキ屋の前で。
目が合ったって言うか、すげぇ見られてる
って思って。でも、あんたじゃなかった
のかな。勘違いだったら、ごめん。』
(ほんとは俺の方が見惚れてたけど
しかも、やっと見つけたとか口走った気もする
けど、そんなこと引かれるから言えない///)
そんな気持ちを隠すように意地悪な笑みを
浮かべ、桜奈を揶揄った。
(///えっー、嘘でしょー!?
私のこと、覚えてた?!///)
目を見開いたまま、耳まで真っ赤に
なりながら固まる桜奈。
クスクスと肩を揺らし笑い出す家康。
『ほんと、あんたって、分かりやすいね
やっぱ、あんたでしょ?』
(///Σはっ?もしかしてカマかけられた?)
我に返った桜奈は
『じゃ、昨日、挨拶した時には
私だって気づいてたんですか?』
と聞いてみた。
『いや、昨日の時点では、何かどっかで
見たことある気がする子だなーって
程度だったけど、だんだんその時のこと
思い出してきて、今ので、確信した。
やっぱ、俺を見てたのがあんただって。
でも、凄い偶然だよね。で、なんで
あんなに俺のこと見てたの?
もしかして、俺に一目惚れとか?
それなら、嬉しいんだけど』
とニヤリとする家康。