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また、恋してくれますか。

第26章 〜番外編その3〜


桜奈かバイトに出かけてすぐ
入れ違うように、信長と家康が上杉家に
挨拶に来た。

『わざわざ、ご足労頂いて
ありがとうございます。
さぁ、どうぞ中にお入り下さい。』

スリッパを履いて、リビングへと通される。

座るように促されたが、家康はキョロキョロ
しながら当然いるべき人の姿を探した。

それに気づいた鷹介は
『今日は、わざわざすみません。
桜奈もご挨拶できればよかったんですが
体調を崩した人の代わりに、急遽バイトを
頼まれたとかで、出かけてしまって。
宜しく伝えて下さいと言ってました。』

家康は、鷹介の話を聞き
きっと自分に会いたくなかったからだろうと
察した。

当然だと思う気持ちと
ガッカリするような気持ちが入り混じり
残念そうな顔になって行く。

そんな弟を横目で見ながら信長は

『そうですか。真面目そうなお嬢さん
ですから、仕事ぶりを買われて
頼りにされているんですね。
桜奈さんにも弟が大変
お世話になりました。

これはほんの気持ちばかりですが
よかったら皆さんで召し上がって下さい。』

そう言いながら、菓子折を差し出した。

お茶とお茶請けをそれぞれの目の前に
置きながら、千里は
『あらあら、すみません。
お気遣いありがとうございます。
こちらこそ栞が入院した際は
本当にお世話になりました。
家康君には、桜奈の方が
よほどお世話になってたんですよ。』

『そうだね。もっとゆっくり下宿してもらって
もよかったんだけど、返って気遣いさせて
しまったかもな、申し訳なかったね、家康君』
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