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また、恋してくれますか。

第25章 〜番外編その2〜


必要以上に否定する愛花に
『そうなんですか?・・・
そうか・・・私はてっきり
相思相愛かと思ってましたよ。
前にも言いましたけど、政宗さんが
店長を見つめてる視線はとっても優しくて
大切に思ってるんだなぁって感じだし

店長も同じ視線で政宗さんを見てるから
ああ、お互いにとって、かけがえの無い
存在なんだ、素敵だなぁって。
でも、そっか、それは幼なじみと
してってことでしたかぁ・・・』

恋愛には疎い桜奈ではあるが
人を見抜く鋭さはもっているので
時折、思いがけず核心をつくのだった。

(えっー、怖いくらい、時々核心ついて
来るよね、うわぁ、気をつけないと
気持ちに気づかれかねない)

『そう、そうだよ。ほら赤ちゃんの頃から
見てきてるわけだしね!うん、そうよ!
幼なじみだけど、お、弟って感じで・・』

見透かされているようで、誤魔化そうと
口数が増える愛花に

『そうか、残念です。私にはお似合いの
二人に見えるんですけどね・・・』と
がっかりしたように、しゅんとする桜奈。

(素直で、ほんと可愛いいよね、桜奈ちゃん。
私にもこれくらいの、可愛いさがあれば・・・
あったところで、どうにもなんないけどね)

しゅんとする桜奈を困ったような
笑みを浮かべ見つめる愛花は、更に
桜奈を説得するかのように

『そうか、そんな風に見てくれてたんだ。
大学生の政宗の彼女でも可笑しく見えない
くらい、若く見えるって、褒め言葉として
もらっとくよ!』
と、舌をペロっと出してクスッとしたが

『それに、政宗はこの会社の跡取りだから
たぶん、それ相応のお嬢様と結婚する
ことになるだろうからね。
政宗も遊びと結婚は、分けて考えてると
思うよ。
私は、遊びで恋愛出来るほど器用じゃ
ないし、もし、仮に恋愛対象だったとしても
政宗と付き合うことはないわ』

どこか、寂しそうに微笑み
愛花はそう断言したのだった。
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