第25章 〜番外編その2〜
愛花に励まされ
(愛ちゃんが鈍すぎるせいで
話かややこしくなってんだけどな
親父、わざと愛ちゃんに鎌かけたんだろ。
俺の縁談話聞いても、揺らぐどころか
応援されちゃって、俺、本格的に何とも
思われてない気がしてきた・・・)
どこか、不服そうに愛花を見つめ政宗。
『ん?どうした?』と覗き込む愛花に
『なんでもねーよ、あっ!
昨日みたいな飲み方今後は、もうすんなよ。
あれじゃ襲われても、文句言えねーからな。
飲みたかったら、うちに来いよ!
その辺の店より、美味いつまみ出してやっから』
『えー、そんな酷か・・・』と政宗の顔を
見ると、最悪でしたけど何か?と言う無言の
圧力を感じた愛花は
『ったみたいだね・・以後気をつけます』と
情ないやら、恥ずかしい気持ちでしゅんと
したが、追い討ちをかけるように
『あと、桜奈に謝った方がいいよ』
と切り出した。
『へっ?何で?』キョトンとする愛花に
うわぁぁぁとドン引きする素振りをする政宗。
政宗の引き具合に自分が何かやらかしたのだと
言うことは察したが、全く、記憶にない。
『えっ、な、なに?私何した?言った?』と
あたふたする愛花に
『うわっ、引くわー、うわー』と
大袈裟な手振りをする政宗。
『えーっ!!何よ!!』
『まっ、帰りながらゆっくり思い出せば!
ほら、家帰る時間なくなんぞ!
じゃ、待ったねー』
と、来ると愛花の向きを変え、背中をおすと
愛花を外に出し、バタンとドアを閉めた。
『ちょっ!政宗!』と、ドンドンと
ドアを叩く愛花に
『近所迷惑ですよー、早くお帰り下さい!』と
しれっとした声でいい放ち、舌を出した。
(思い出したら、飲み過ぎにいい薬になるわ♪)