第25章 〜番外編その2〜
一瞬、政宗が酷く傷ついた表情をしたように
見えた愛花だったが、とりあえず、この状況を
なんとかしなくてはと焦ってもいた。
『ま、政宗、迷惑かけてごめん!謝るよ。
だ、だけど、とりあえず服きて!
目のやり場に困る!!
私の服も早くとって!』
政宗は、頭を掻きながら『だな』と言うと
Tシャツとジーンズに着替え
愛花の乾いた洋服を渡し、寝室を出た。
着替えてから寝室を出た愛花は、政宗の
ところに行くと、改めて頭を下げた。
『政宗!ごめん!!ほんと迷惑かけて
申し訳ないない。しっかりしてなきゃいけない
のは、私の方なのに、お世話になって
しまって、面目ない!すまん!!』
(あぁ、情けないな。私の方が年上なのに)
政宗は、愛花の頭をぽんぽんとなでると
『気にすんなって。乱れた愛ちゃんも
なかなか可愛かったよ!俺が成人したら
一緒に酒飲んでよ!楽しみにしてっからさ!』
と、ニッとわらうと
『愛ちゃん、朝飯食うだろ?
ちょっと待ってな』と
テキパキと朝食を作り始めた。
『私も、なんか手伝うよ!』
『いいって!お客さんは黙って座って
待ってなよ。あっ、洗面所は、そこな
タオルは出してあるやつ使って』
『あ、ありがとう。じゃ、顔洗ってくる』
洗面所で顔を洗い、タオルで顔を拭きながら
自分の浮腫んだ顔をまじまじと眺めた。
(ハァッ、記憶なくなるまで飲んだの
初めてだったなぁ、大失敗だ。
それに・・・)