第25章 〜番外編その2〜
(か、か、可愛い・・・ダメだ堪えろ!愛花!)
昔の頃の様に、ぎゅっーっと抱きしめて
頭をいい子いい子したくなる手を
プルプルさせながら、我慢するが
そんな愛花の我慢など知ったことでは
ない政宗は愛花の手を取り、自分の頭に乗せて
強制的に撫でさせた。
(///な、なにしてんの!///)と思ったが
落ち込む政宗に幼い頃は、しょっちゅう
頭を撫でて慰めていたことを思い出し
(はっー、なんだか、よく分からないけど
あんたがそうして欲しいなら・・・)と
『ほら、元気出しなさいよ!
なんで、凹んでるのかは分かんないけど
政宗なら、大丈夫だよ。だってあんたは
いつだって、自分の力で自分の可能性を
広げてきたでしょ?そう言う努力を惜しまない
姿勢は、ほんとに尊敬してるよ!
側で見てきた私はずっとそう思ってる。
きっと、今、凹んでるそれも
自分の力で解決していくよ。
それに、私の知ってる伊達政宗は
自分に負けたりしない人だから
きっと上手くいくよ!』
優しい笑みを浮かべながら
よしよしと頭を撫でる愛花。
頭を撫でられながら、チラッと愛花を
見た政宗は
(///ああ、やっぱ愛ちゃんには
敵わねぇー、ってか、俺を凹ませてんのは
あんただけどな!!けど、やっぱ諦めるのは
俺には無理///)
頭を撫でる愛花の手首をパッと掴み
身体をがばっ起こすと
『分かった、俺、諦めねぇから!
煽ったこと後悔すんなよ!』と
狙いを定めた獲物を見るように
ギラギラした眼差しで、愛花にそう告げた。
政宗の視線に、ドキッとする愛花。
自分を狙って言った言葉とは
思いもしない愛花は
(諦められない何があるのかな?
もしかして、例の彼女?)
複雑な思いは一瞬よぎったが
『うん、頑張れ!やっと政宗らしい
目になった。政宗ならきっと
手にできるよ。何が、欲しいのか
やりたのかは、分かんないけど。
政宗なら、大丈夫だよ。』
とクスクスと笑う愛花に
『ああ、必ず手に入れてやんよ。
まぁ、見ててよ。』とニヤッとする政宗に
手を握られたままの愛花は
何故か、ゾクっとしていまうのだった。