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また、恋してくれますか。

第25章 〜番外編その2〜


『そうなの?片倉小十郎と言えば
伊達政宗の側近中の側近でね。
政宗あるところに、小十郎ありなんて
言われた人なのよ。
大人になってからは、景綱って名前に
なるんだけどね!』
そこから、火がついた政宗の母の
伊達政宗講義。

喋りながらも、手がお留守にならないところは
さすが政宗の母と思いつつ、自分がどれほど
有能な人から料理を教わる事ができていたのかと
その、幸運に改めて感謝した。

やがて、ケーキが焼き上がった。
オーブンを開けると、ふわっといい香りが
立ち込めた。

オレンジを使ったチーズケーキ。
甘酸っぱいオレンジの香りが
部屋中に広がった。

『美味しそうに焼けたわね。うーんいい香り。
このレシピは、愛ちゃんが考えたの?』

『はい、爽やかな感じで、暑い夏でも
食べられそうかなと思って』
上手く焼き上がって、嬉しそうな愛花。

『政宗、喜んでくれるといいけどな』
ボソっと呟いた愛花に

『うん。喜ぶ、喜ぶ。愛ちゃんが自分の為に
考えてくれたケーキなら、飛び上がって
喜ぶわよ、あの子』

『そんな、大袈裟な』とクスッとしたが
政宗の母から、お墨付きをもらったようで
嬉しかった。

『だって、政宗にとって愛ちゃんは』と
いいかけた時、丁度政宗が帰ってきたらしく
ガチャっと玄関のドアが開く音がした。

『ただいまー』と玄関に入ってきた政宗は
『あっ、中入って』と誰かを招き入れた。

玄関まで、出迎えた政宗の母と愛花。

『お帰りー!』と顔を見せると
政宗は、驚いた顔をして
『愛ちゃん!きてたんだー』と嬉しいそうに
したが、政宗の後ろからひょこっと
顔出した女の子をみて
今度は愛花がドキッとした。
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