第25章 〜番外編その2〜
『こら!政宗!!勝手にキスなんてしたら
愛ちゃんに嫌われるわよ!謝んなさい!!
全く、まだ5歳でこんなに、ませて
(先が思いやられる)』と呆れる政宗の母。
『えっ!嫌われんの?結婚できない?
愛ちゃん、俺のこと嫌いになるの!
ごめんなさい。愛ちゃん、俺のこと
嫌いにならないで!』とすがるように
涙目になる政宗が可愛いやら、可哀想やらで
愛花は、くすっとし
『政宗、ちょっと耳貸して』
と言うと、半泣きで耳を近づけてきた
政宗のほっぺにチュッとキスすると
『大丈夫。愛花は、政宗のこと大好き
だから、嫌いになんてならないよ』と
政宗の気持ちを汲んで、フォローした。
愛花にキスされて、さっきの涙目は何処へやら
で、デレる政宗は
『じゃ、俺と結婚してくれる?』
『うーん、それは分かんないけど』
『えっ!なんでだよ。俺は、絶対愛ちゃんと
結婚するの!』とまた、むきになっていく
政宗を可愛くて仕方ない愛花は
『じゃ、愛花が30歳になって
結婚してなかったら、政宗と結婚してあげる
(たぶん、その前には結婚してるかも
知れないけど)』と、政宗を宥める為とは言え
約束をした形になったのだ。
『わかった!じゃ、約束だからな!
絶対だからな!!』
真っ直ぐに、愛花を見つめ
真剣な眼差しの政宗に
ほんの少しだけ、心にもない約束を
したことに罪悪感を覚える愛花だった。