第24章 〜番外編その1 〜
『ぷっ』と吹き出す信長だっが
『確かに、高校生になど興味はないさ。』
ほら、やっぱりと言う悲痛な表情をする
詩織の髪にスッと手を伸ばし
髪を一房救いあげると
熱をおびた瞳で
『だが、お前には興味がある・・・』
『えっ?』と驚いた顔を見せたあと
一瞬で///かぁっー///と赤面して行く詩織。
慌てて俯き
『揶揄ってるだけですよね・・・
か、勘違いなんてしませんから!』
(そうだ、高校生なんてチョロイっていったから
揶揄ってるに決まってる・・・)
『言ったろ?お前に興味があると・・・
お前は?
もう、俺に会いたいとは思わなくなったか?』
パッと顔上げ信長を見た。
自分を見つめる信長の瞳は
海の中で、真っ直ぐ自分に向かってきて
くれた時と同じく、真剣な眼差しだった。
直視できず、また俯く詩織だったが
(本気なの?興味ってどう言うこと?
揶揄ってる感じじゃなさそう・・・
私は、なんて言えばいい?私はどうしたいの?
私は、私は・・・・)
テーブルの下で、両手に力を込めた
握り拳が小刻みに震える。
消え入りそうな声で
『また、会いたい・・・』と呟いた後
勇気を振り絞るように
顔を上げ、信長に真っ直ぐ向き合うと
『私は、これからも先生と会いたい!!』
そう、言うのが精一杯だった詩織だったが
信長もまた、自分を真っ直ぐ見つめるその
瞳に魅せられ、かつての記憶が蘇る。
(そうだ、俺はこの瞳に吸い込まれそうな
気分になる。あの時もそうだった。)
詩織意外、他の何も見えなくなっていくような
不思議な感覚。
詩織の返事を聞き
ふっと、優しく微笑む信長。