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また、恋してくれますか。

第24章 〜番外編その1 〜


しゅんと萎みかけた気持ちが
一時停止し、『えっ?』と驚く詩織。

『ここは、俺にとっては一人を満喫する
為の場所だから、誰かと来たことはないよ』
真顔で、そう答える信長を援護するように
コーヒーを運んで来たマスターも

『お待たせしました。ブレンドコーヒーです。』
とコーヒーを置きながら、ポカンとする詩織に

『間違いないですよ。先生がお連れ様を
連れて来たのは初めてですよ。』と
微笑んだ。

『先生差し出がましいことをして
失礼しました。では、ごゆっくりどうぞ』と
カウンターへと戻って言った。

『な?言った通りだろう?』と
これで信じられただろ?と勝ち誇る
顔する信長に

『えっ?じゃ、逆にそんな場所に
なんで私なんかを連れてきたんですか?
誰にも内緒にしておきたい場所だった
んですよね?』
昨日今日、会ったばかりのような
自分を連れて来た意味が分からない詩織。

特別扱いされたと、喜ぶより疑問が先に立った。

『さぁな、俺にも分からん』
と、あっさり答え、優雅にコーヒーを飲む信長。

『分かんないって・・・私も分かんないけど
そんなことされたら、特別扱いされたと
勘違いするかもしれませんよ。
高校生のガキなんてチョロいんですから。
世間知らずな小娘だから、先生に騙されたとか
言ったら、先生捕まっちゃいますよ。

わ、私はか、か、勘違いなんて
しないですけどね』
と、カミカミで、信長に忠告めいた
言葉を吐くと、言い逃げするように
ぷいっーと横を向く詩織。
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