第24章 〜番外編その1 〜
『会えるだけで、嬉しいか・・・
確かに、連絡先返さなかった
咄嗟の行動で、私の本音がバレバレだよね。
再会が最悪だったとか、高校生が
相手にされるわけないとか
色々と理由つけて、拒否された時の
ダメージに保険かけようとしてたんだ・・。
あのまま、連絡先返して、縁が切れてたら
たぶん、また延々と拗らせたかもね。
ずっと後悔を引きずって、幸せじゃないほど
たら〜・れば〜言っちゃってさ』
と、クスッとする詩織は、更に話を続けた
『今日だって、超テンパったけど
心の中では、会えて嬉しいでいっぱいだった。
だから、桜奈が言ったみたいに
いつの間にか、先生のことをもっと好きに
なっちゃってたみたい。困ったな・・・』
困惑する表情で桜奈を見つめる詩織。
『ふふ、分かるよ。
好きになるって、本当に困るよね
自分の気持ちなのに、自分の言うこと
全然聞いてくれないんだもん。
しぃちゃんの言ってた通りだった
本当に制御不能になる。
まんま、ジェットコースターに乗ってるみたいに
色んな事がある度に心の中で
絶叫しっぱなしだよ。
でも、嬉しいと楽しいと幸せも
恋してない時より、何倍も大きく感じる。
同じように、不安も怖さも心配も
大きくなっちゃうけどね。
テンションも高〜くなるけど
落ちる時は、びっくりするくらい落ちる。
やっぱりジェットコースターだな、うん。』
と、身振り手振りを交えて、恋を形容する
桜奈。
『だね、好きが大きくて、幸せなほど
高低差が激しいってことだ!
じゃ、幸せな気分を味わえる時に
しっかり味合わないと、もったいない
んだね。』と、クスクスする詩織。