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また、恋してくれますか。

第23章 〜鴛鴦の契り〜


小夏の勢いに押されながら

『はい、ありがとうございます』と
席についた桜奈。

家康も座り、食事会が始まった。

談笑しながら始まった会話で
光秀が何故、留学を急いだのかの
理由を知った。

全ては、片足を失った小夏の為だった。
整形外科医である光秀は
小夏の失った足の為に、義足の研究・開発
の為に留学したのだった。

いつか、本物の足と遜色ない義足を
小夏に使わせたい、その一心だった。

小夏の性格やご両親の自分への配慮を
考慮し、傷ついた小夏を1人にするのは
躊躇われたがその方がいいと判断した。

そんな中で、小夏は小夏で結婚すると言って
きかない家康に、救われた部分は多く
一時期は、このまま流れに身を任せても
良いのかも知れないと思ったと言う。

しかし、桜奈の存在を知り
自分への責任と桜奈への想いとの
狭間で揺れる家康を見て、自分が幸せに
なることが、家康に負わせた重い荷を
下ろしてやれるならと光秀に
気持ちを確認する連絡をした。

光秀の気持ちが、自分になかったとしても
家康との婚約は解消するつもりでいたと
小夏は語った。

それが、家康が引越して翌日のこと。
だが、光秀からは連絡はないままで
家康に、その旨を連絡しようとしたところ
光秀が突然帰国し、小夏に会いにきたのだ。

『誕生日おめでとう。迎えにきた』と言って
花束と一度は、返却した婚約指輪を持って。

『って感じで、結局、諸々を報告したのが
昨日の夜でね』と、申し訳なさそうに笑う
小夏。
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