第22章 〜ただ一人の人〜
『うん、まぁ、疲れてるっちゃぁ、疲れてるけど
心地いい疲れかな。高校ん時の文化祭みたいで
楽しかったよ。』と、フッと笑う家康。
『私は、ヘロヘロですよ。おじいちゃんから
何回もダメ出しされて、疲れたー』とガクッと
項垂れ、ため息をつく桜奈に
『お疲れー、』と苦笑いしたが
『あっそうだ!ちょっと待ってて』と
立ち上がると、どこかへ行ってしまった。
どこへ行くのだろうかと背中を見送った
桜奈だったが、少しして戻ってきた
家康から
『はい、!』
と、アイスクリームを手渡された。
アイスを目にすると、うわっーと言う顔で
嬉しそうに目を輝かせ
『えっー!本当に買って来てくれたんですか?
しかも、ハーゲンダッツ!本当にたっかーい
アイスだ!やった!』と嬉しいそうした後
家康の方を向き
『ありがとうございます』と満面の笑みで
お礼を言った。
(///本当に嬉しそうにしてる///)と
喜んで貰えたことに、家康もほっこりした
気分になり
『どう致しまし・・て・』
と言い終わる前に
『早速、頂いていいですか?』と桜奈は
今すぐに食べたいと言う顔をして尋ねきた。
『(はやっ!!)ど、どうぞ・・・』と言うと
『じゃ、遠慮なくー!頂きまーす』と
カップを開け、一口、食べようと口を開けたが
そのままピタっと静止し、家康を方を
チラッと見ると
『あれ?私の分だけですか?家康さんのは?
アイスなら、食べたりしてましたよね?』
と一人だけで食べることに気がひけた桜奈は
家康に尋ねてみた。