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また、恋してくれますか。

第22章 〜ただ一人の人〜


『あっ、いや。実際、のんきな感じだから
つい、本音が・・・、ほら俺、嘘つけないし』
悪怯れる様子もなく、ニヤっとする家康に

俄然、見返してやりたいと火がついた桜奈。
『ひどいですねー!いいですよ。
私の舞をみて、私への認識を改めて
貰いますからね!びっくりして
腰抜かさないで下さいよ!』とドヤ顔の
桜奈。

『ああ、いいよ。俺の認識が間違ってたら
お詫びにアイス奢ってやるよ!
どれほどのもか、楽しみにしてるわ』と
余裕の家康。

『言いましたね!たっかーいアイス
奢ってもらいますから!覚悟してて下さい!』
ぐぬぬと言う表情で挑むように家康を睨んだ。

バチバチと火花を散らすようにしながら
神楽殿まで、歩いて行く二人。

この後、家康は桜奈所望の
たっかーいアイスを奢るはめに
なるとも知らず

(どんな感じかは、分からないけど
まぁ、評判になるくらいだからそこそこは
上手いんだろうけどね・・・)

その程度で思っていた。

だが、祖父と一緒に神楽殿に
一礼し、入室した瞬間から
桜奈の目の色も雰囲気も
ガラッと変わった。

ぴんと張り詰めた桜奈の纏う
雰囲気は、場を清めるかのように
清浄な空気感が隅々まで広がっていく。

家康は、そんな感覚をビリビリと感じ
これから何が始まるのかと
抑えきれない高揚感と胸のざわつきに
桜奈から目が離せなくなっていた。
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