第21章 また、恋してくれますか。
『げっ、いつの間に飲んだんだよ!
まだ、一杯目だと思ってたのに。
酒弱いくせに、ペース早過ぎだぞ!!』
(酔っぱらうなんて、珍しいな・・・
本社ミーティングで、なんかあったのか?)
『全然、酔ってらいわよー!
でも、二人ろも、お似合いれ
いい雰囲気なんらから
いっそ付き合っちゃえば?
あー、でも兄弟みらいに思われてる
関係らと、やっぱ難しいか・・・
超、分かるよー』
言っている間にも、酔いが回り
呂律はまわらなくなり
目がだんだんと座っていく愛花。
(そうだよ、幼なじみ?姉?仲良し
んっなの、知ったこっちゃないよ!
なーんで、私が政宗にお見合い話
しなきゃなんないのー!!)
ぐいっーと、グラスのワインを飲み干し
『あー、やってらんらいよれー』
と、首を傾げ、家康に絡む愛花。
『はぁー・・・?』と、リアクションに
困りながら、返事をする家康。
(だ、大丈夫かな、この人。)
『あー、飲み過ぎだって。
ソファーで少し横になってなよ。
ほら、行くぞ』と休むように促す政宗。
(ほんと、どうしちゃったんだ?)
政宗にお姫様抱っこされ
ソファーに寝かされると
政宗の首に腕を回したまま
『まさむれー!まら、まら、ろむろー!ヒック
(政宗ー!まだ、まだ、飲むぞー!)』
と、言ったかと思ったら、あっと言う間に
すぴーと寝息を眠ってしまった。
心配そうに、愛花を見つめながら
タオルケットをそっとかける政宗。
いつも、キリッとしている愛花の
こんなに、べろんべろんで締まらない
姿は初めて見たのだった。
(ほんと、どうしちゃったんだよ、愛ちゃん)