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また、恋してくれますか。

第20章 〜それぞれの道〜


(相変わらず、可愛い顔して
無自覚にそんな褒め言葉
言われたら、惚れられても文句は言えねーぞ)

そう思いながら、ぽんぽんと桜奈の
頭を撫でると
『当たり前だろ!俺が作るもので
不味いものなんか、あるわけないからな』
とにっと笑った。

『ところで、さっき言ってた、教えて欲しい
ことってなんだ?』

桜奈は、あっと思い出した顔で

『あの、この辺で美味しい焼肉屋さんを
知りませんか?』

『何?焼肉食いに行くの?いつ?』

『今日の夕飯に、食べに行こうかな?って
思ってて、どうせ行くなら、美味しいの
食べたなって。政宗さんなら美味しいお土産
知ってるんじゃないかって思ったんです!』
(政宗さんのオススメの店なら、きっと
家康さんも喜ぶよね?)

『あー、知ってるよ、美味い店。
家族で行くのか?』

『あー』と、視線を斜め上にすると
『今、両親は、母の実家に行ってて
家康さんと二人で夕食とることになってて
焼肉でも行ってくればって言われたから
言ってみようかな・・・って・・・』

朝のことが頭の片隅にちらつき
なんだか歯切れの悪い返答をする桜奈。

(ふーん、両親いないのか?じゃ、二人きり?
俺も興味はラストまでじゃないし。
愛ちゃんも本社から直帰するって
言ってたよな?焼肉ねぇ・・・)

ピコーン!!と何かを閃いた政宗。

『なぁ、俺も今日は5時上がりなんだよ
良かったら、うちで家康とか詩織呼んで
焼肉しないか?』
と、提案された桜奈。

二人きりが気まずいと思っていた
桜奈の顔が、パァット明るくなった。
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