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また、恋してくれますか。

第20章 〜それぞれの道〜


栞のちょっと抜けた、無邪気な感じと
柔和で穏やかな雰囲気は
春の陽だまりに包まれるように
桜奈の気持ちをほっこりさせてくれた。

(なんだろう・・とっても安心するのに
ずっと前から知ってる、この感じ・・
あっー、しぃちゃんだ!お姉ちゃんの感じ
しぃちゃんに似てるんだ!)桜奈は
密かにそう感じた。

『あっ、そうだ!だいぶ話は
それちゃったけど、パパがね
桜奈のお誕生日祝いと
私の見送りを兼ねて、京都に旅行に
行こうって!
私も、お誕生日プレゼント用意するから
楽しみにしてて!』

(最初で最後の家族旅行と誕生日祝いに
なるのは残念だけど、ごめんね・・)

優しく笑いかける栞だったが
少しだけ寂しさも滲ませた。

『ほんとに!!じゃ、旅行もプレゼントも
すっごい楽しみにしてる!』
泣いて、少し赤くなった目元のまま
これ以上ない、嬉しそうな満面の笑みを
見せる桜奈に

特大のズッキューン!!

へなへなとなりながら、ベッドに両手をつき
(///な、なんて可愛いのかしら・・
ああ、家康とこの感動を分かち合いたい!
そうだ!写真!写真撮って帰ろう!
あっ、でも寂しさが募るかな・・
いや、きっと妬まれて、嫌味をチクチク
言われるかも・・グググ・・困った、でも
自慢したい!!
一足先に、未来の桜奈さんに会ったって
あんたの頑張りは、ちゃんと身を結ぶって
教えてあげたい・・・!
しかも、私の妹!私をもっと敬うがいい!
義理の弟よ!)

『ふふ・・ふふふ・・』

不気味な笑いで、ニヤつく栞。
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