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また、恋してくれますか。

第20章 〜それぞれの道〜


『利休さん?もしかして、千利休!?』
と驚く桜奈。

『うん、信長様のお茶飲み友達だよ』
茶飲み友達の近所の知り合いの体で話す
栞に、歴史上の偉人もお姉ちゃんにかかれば
近所のおじさん風になると思ったら
可笑しくなった。

『お姉ちゃん、千利休を近所のおじさん
みたいな言い方してるけど
歴史上の偉人だよ!』と泣いた後の顔で
クスクスするが

『そんなこと言ったら、私の旦那さん
織田信長だよ、一応、歴史上の偉人でしょ?』
と返した。

『あっ!そうだよね?歴史上の偉人って
言うより、お姉ちゃんの旦那様って感覚が
強くなってる。変な感じー』と
驚きながらも、またクスクスする桜奈。

『私も、最初に会った時は、
わけわからず手を引いて燃えてる本能寺から
逃げ出したのよ。そしたら、福を呼ぶとか
言って、人を縁起物の置き物みたいな
扱いで、城に連れていかれてね。』

といつの間にか、信長との出会いの話に
なって行った。
興味深々で、うんうんと頷きながら
聞き入る桜奈。

『次に会った時は、いきなり自分の女になれとか
言われてさ、びっくりしすぎて、飲んでたお茶を
信長様の顔面に吹きかけてねー、もう大変よ!』

『えーっ!お茶吹いたの、お姉ちゃん
やらかしたんだ、怖いよー』と
驚く桜奈。

『うん、あれは、ほんとに殺されると
思った。命ばかりはお助けをーなんて
時代劇みたいな台詞吐いたし』と
プププと、自分を笑った。

『それが、今じゃ奥方よ。
人生、どうなるかなんて分かんないよ。』

『確かに、そうかも・・・』
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