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また、恋してくれますか。

第20章 〜それぞれの道〜


『えっ?好きなっちゃいけないって
どう言うこと?家康君に彼女いるの?』
(いや、あの感じは、そんな風には
見えなかったけどなー。でも、桜奈が
泣くくらいだからな・・)腑に落ちない栞に
桜奈は続けた。

『彼女じゃないよ・・婚約者さんがいるの・・』

『はぁっ?』すぐには、言葉の意味を
意味として掴めない栞は

『家康君って何歳?』と淡々と尋ねた。

『たぶん、18か19?お誕生日
聞いてないから分かんないけど
私の2つ上みたい。』

『はっ?そんな歳で許嫁がいるの?
戦国時代じゃあるまいし・・・』
(どっかの御曹司か?いや、確か
お医者さん一家ってママ言ってたよね!
信長君の弟君だし・・どう言うこと?)

『ごめんね、お姉ちゃん、ちょーっと理解が
おっつかないわ。嫌じゃなかったら
詳しく説明してくれる?』

そう言われた桜奈は
家康との初めての出会いから
今日までの日々、そして
引っ越しまで、あと数日しかなく
この家から出ていけば、もう関わる理由も
なくなって、この恋は終わりになるのだと
切なそうに栞に説明した。

『だからね、余計にお姉ちゃんが羨ましい。
好きな人の為に、また時を越えてまで
帰ろうとすることも、向こうで待って
くれていることも。
私もお姉ちゃんみたいな恋して
結婚するのが夢だった。
でも、私には無理みたい・・
今は、この気持ちが
消えてくれそうにないもん・・』

壁に寄りかかるように
両膝を抱え落ち込む桜奈を
包みこむように抱きしめる栞。
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