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また、恋してくれますか。

第20章 〜それぞれの道〜


『あーぁ、でも会ってみたかったな・・・
凛桜ちゃんにもお姉ちゃんの大事な
旦那様や戦国武将の方々にも。
一番会いたいのは、徳川家康だけどね!
会いたいなぁ〜、一目でいいんだけどなぁ』
会う場面を想像しているのか、どこか遠い目で
話す桜奈。

本人には全く自覚はなさそうだったが
その雰囲気はまるで、よく知る人達に
また、どうしても会いたいと懐かしんで
いるようにすら思える。

(生まれ変わりって、本当にあるのかも・・)
漠然とそう思いながら、でもどこか確たる
ものを感じてしまう栞。

『えー、家康なら隣の部屋にいるじゃない。
現代の家康と現代の桜奈もやっぱり
恋仲だったりして?』と揶揄い半分で
ニヤニヤしながら、桜奈と隣の部屋を
交互に指差す栞だったが

想定した反応とは、全く違い桜奈の表情は
急激に曇っていった。

『桜奈?・・』
(あれ?私なんかまずいこと言った?
思ってた反応と全然ちがうんですけど?)
と思いながら問いかけた。

『違うよ。家康さんが、もしも生まれ変わりの
現代の徳川家康なら
私は、現代の桜奈さんじゃないよ。
桜奈さんに憧れて、生まれ変わった
偽桜奈さんがいいとこだよ・・・』

独り言のように呟く桜奈だったが
自分がさっきお風呂に入りながら
考えていたことを、ポロッと漏らしたことに
気づきΣしまったと言う顔した。
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