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また、恋してくれますか。

第20章 〜それぞれの道〜


栞から、徳川家康と桜奈の本当の姿を
聞く事ができた現代の桜奈。

お風呂につかりがら、またじんわり
心が温かくなる。

(ああ、本当に素敵な話だったな・・・
徳川家康様、ちゃんと現代に徳川家も
貴方の子孫も健在ですよ・・・
桜奈さんとの約束を果たせて
良かったですね・・・)
そう、心の中で呟いた。

家康が、小夏の為だけだけでなく
徳川の家を継ぐつもりで、婚約している
ことを思い出した桜奈。

(家康さんも、徳川家康みたいだね・・
徳川家を存続させようとしてるもんね。
顔も似てて、考えも似てる、天邪鬼で
素直じゃなくて、でも優しい・・・
ふふふ、徳川家康にそっくりな気がしてきた!
もしかしたら、本当に生まれ変わり
だったりして・・・)

妄想に花を咲かせていたが、すぐに表情は曇り

(家康さんが、徳川家康の生まれ変わりなら
じゃ、桜奈さんの生まれ変わりは?
きっと婚約者の小夏さん・・・だよね。
運命の相手だもの結ばれるに決まってる。)

自分で妄想しながら、少し切なくなって行く。

(じゃ、顔と名前が似てるだけの私は?
うーん、たぶん桜奈さんになりたかった
誰かの生まれ変わりってとこかな・・・

徳川家康に憧れ、密かに片想いし続けた
誰か・・・か。・・・
じゃぁ、私の前世は、徳川家に仕えながら
徳川家康に憧れてた、女中Aさんってとこかな
ふふ・・)

徳川家康の桜奈への圧倒的な想いが
生まれ変わった後も続いているなら

単なる片想いの偽桜奈の自分に
出る幕など、あるわけもない。

自分でそう思いながら、我が身を憐むように
切ない微笑みを浮かべる桜奈。
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