第3章 〜君を見つけた〜
『あんた、何してんの?俺、もしかして
襲われてる最中だった?』意地悪そうに
ニヤっとし、冷めた声で言う家康。
『ひぃっ!!ご、ご、ごめんない』と
慌てて家康から、離れようとした桜奈
だったが、家康に腕を掴まれ、また家康の
胸に上に引き戻された。
『えっ?』もはや、頭が真っ白な
桜奈には、何が起こっているのか
理解が追いつかない。
すると、耳元で『あんたって結構
大胆だね。このまま試して
みてもいいけど』と囁かれた。
(へっ?何言ってんのこの人、試すって何を?
何を?////何をーーーー!!////)言葉の意味を
想像した桜奈は、びっくりする勢いで
家康から飛び退き、後ずさると『どんっ!』と
壁に頭と背中をぶつけ
『イタタタ』と頭を抑えしゃがみこんだ。
そんな桜奈を見てベッドがら起き上がり
お腹を抱え肩を揺らして『クックック』
と爆笑する家康。
それから、もう勘弁してと言うように
『ごめん、反応が、お、面白くて、つい』
と、また、お腹を抱え笑う。
揶揄われたと知り、だんだんムカムカして
きた桜奈は、キッと家康を睨むと
『お風呂、沸きましたから、お先にどうぞ!
ふんっ!!』と怒って扉を勢いよく閉め
部屋から出て行った。
『あぁーっ。怒らせちゃった。
それにしても可愛いかったな』と
また思い出し笑いをしながら
どこか楽しそうな家康だった。