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また、恋してくれますか。

第20章 〜それぞれの道〜


突然泣き出した栞に駆け寄る桜奈。

『お、お姉ちゃん、大丈夫?
調子悪いの?』とあたふたする桜奈に

(ああ、やっぱ違う。違うって分かって
いるんだけどなぁ・・・慣れないよ。
今だって、こんなに桜奈さんに
会いたいんだもの、仕方ないよね・・・)

そう思いながら、涙を拭いながら

『ごめん、ごめん、いつもの発作みたいな
ものよ。どこも、なんともないから』
と、桜奈に涙目で笑いかけた。

『そ、そぅお?それならいいんだけど
無理しないでね。
あっ、そうそう夕飯できたよ。
パパも帰ってきたよ?
下に行ける?無理ならご飯もってこようか?』

『ありがとう、大丈夫。
体調は、元どおりだし、ただぐうたら
してただけよ。あー、ママのご飯
久しぶりだわ!じゃ、行こっか!』と
二人で下へ降りた。

下に降りると、泣いたことをすぐに
千里に気づかれた。

『栞、泣いてたの?目が赤いわ?
大丈夫?』と心配したが

『ああ、大丈夫、大丈夫。
ほら、いつもの勘違い発作よ。
わっ、今日は、カレーなのね!
美味しそう。他にも私の好きな
ものばっかりー、嬉しい!!』と
にんまりする栞を見て安堵した。

それぞれの席につくと、鷹介が
『じゃ、栞の退院祝いってことで、かんぱ〜い』
とそれぞれのグラスを掲げ

『退院おめでとう』とそれぞれ言葉を
かけながら乾杯をし、食事が始まった。
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