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また、恋してくれますか。

第19章 〜祈り〜


計らずも、お互いに《意識》をすることに
なってしまった信長と詩織。

信長にとっては、子供の頃の淡い憧れの
上杉家の方の栞はと言うと

週が明け、体調も回復し明日退院する予定に
なっていた。
回診に来た信長。診察を終え
『明日、予定通り退院して頂いて、問題
ないですよ』と、聴診器を白衣のポケットに
戻しなが、栞とお見舞いに来ていた
千里と桜奈にそう話した。

ぱぁっと明るい表情になりニッコリすると
『ありがとうございます』と頭を下げる栞。

千里も桜奈も頭を下げ、お礼を言った。

『じゃ、僕はこれで・・あっ、でも病み上がり
には違いありませんから、病院に居る間は
大人しくしてて下さいよ』と釘を刺すと
次の患者の回診へと向かった。

『はーい』と、私は、大人しくしてるのになと
少し、不服そうな返事をした栞。

『良かったわね栞。やっとうちに帰れるわね』

『うん、ありがとうママ。迷惑かけちゃって
ごめんね。桜奈もお見舞いに来てくれて
ありがとうね』

『ううん、お姉ちゃんが元気になって
良かったよ。ホッとした』とニッコリと
微笑む姿に、見惚れる栞。

(よく見たら、確かに桜奈さんとは
違うのよね・・違うって分かってるのにな・・
なんで、こんなに懐かしく感じるのかな?)

『お姉ちゃん・・?』

また、自分を通した他の誰かを見ているのだと
感じる桜奈。
(退院したら、ゆっくり話を
聞いてみたいな・・)
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