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また、恋してくれますか。

第19章 〜祈り〜


今度会う時は、一体どんな気持ちで
会うのだろう?
今の詩織は、信長に好意は感じている。
しかしそれが、憧れとも尊敬とも恋とも
つかない、よくわからない気持ちに
なっていた。

それでも、信長の事を思うと
込み上げて来る温かな気持ちは
凪の海のように、穏やかに静かに
心の隅々まで広がって行く。

恋に恋していた、これまでとは明らかに
違う、自分の中に芽生えた感情に
戸惑うような気持ちになっていた。

着替えたあと、信長のジャケットを抱え
仰向けでベッドに横たわる詩織は

こんなに、穏やかで優しい気持ちに
なっている自分に驚きながらも
心地良さと、どこかワクワクする
ような浮かれ気分に浸っていた。

(今日、会えて良かったな♪///)

ふと、優しく笑う横顔を思い出すと
胸が少しキュッと締め付けられ
勝手に顔が綻ぶ。
そして、そんな自分が恥ずかしくなり
(きゃー!)と言いながら
ベッドの上でゴロンゴロンと
暴れる詩織。

ひと暴れし、大の字で天井を見つめる詩織は
はたと気づいた。

(あっ・・ジャケット返し忘れて
ラッキーだとさっき一瞬、思った。
また会う口実ができたって・・
そうか、私、先生にまた会いたいんだ・・・
会って、話がしたい。先生のことを
もっと知りたいって思ってる。
側にいたいって思ってる・・・)
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