• テキストサイズ

また、恋してくれますか。

第19章 〜祈り〜


『老舗?そんなのありました?・・・』
(あの辺の古い店で知ってるのは
ひいおじいちゃんの代からの
伯父さんの和菓子店くらいだけどな・・・)

詩織が想像した信長の言う老舗と
言ったら、ブランドの高そうな店しか
想像出来なかった。

『お前、地元のくせに知らないのか?
あんな旨い金平糖置いてる店、他にないぞ!』

(はっ?金平糖?それって・・・)

『それって、光月庵のことですか?』
(ハハ、まさかね!伯父さんの店
じゃないよね?)

『そこだよ、なんだ知ってるじゃないか・・』

『いや、あそこ老舗って言うほどじゃ・・
あの店は、私の母方の伯父の店なんです
へぇ・・金平糖ですか・・
確かに、美味しいですけど・・』
(でも、その風貌で金平糖好きとか・・
意外すぎて・・・)笑いを堪えて、プルプルと
したが、ププっと声が漏れた。

『やっと、笑ったな・・・』と信長。

(えっ?)と思った詩織。
(ああ、ずっと太々しい感じ悪い
態度とってたからね・・・)

『ほぉ、おじさんの店なのか。
なるほど、それでか・・
そう言えば、忘れてたな・・・』
一人で何かを納得する信長。

『何が、なるほどなんですか?』

『いや、お前を助けた後、わざわざご両親が
お礼の挨拶にきてれてな、その時に持ってきて
くれた、菓子折が光月庵のものだったのかと
思いだした・・どんな経緯で光月庵を知ったのか
忘れてたが、金平糖だけはすごく気にいって
それからは、定期的に通ってる・・・他の
和菓子も美味いしな・・・』
/ 978ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp