第19章 〜祈り〜
そんな桜奈を見てニヤっとし
突然、顔を近づけて来る家康。
///ドキッ///としながら
『な、な、なんですか?』と
ふぃっと顔を逸らす桜奈に
『あっー、ほら、また目を逸らされたし。
初めて会った頃と一緒じゃん。
やっぱ俺、桜奈に嫌われてたんだなー
はっー、ショックだわ』と、わざとらしく
いじけて見せた。
『はいっー?今のは、不意打ちでしょ!
そんなに急に顔近づけたらびっくりして
顔そらしますよ!誰でも』
と、納得いかなそうに言い返す桜奈。
『相変わらずほんと、桜奈は
揶揄いがいがあるねー』とクスッと
すると、確信犯の顔でべっーと舌を出し
逃げるように桜奈をおいて
早歩きを始めた。
『もうっ!なんですか、それ!
家康さんは、意地悪過ぎです』と
ムキッーと言う顔し、怒りながら
拳を振り上げ追いかけた。
追いついた桜奈は、バシッと家康を
叩こうとしたが、家康がヒョイっと避けた為
予想外に空振りしてしまった桜奈は
バランスを崩し『あっ!』といいながら
前につんのめってしまった。
そんな桜奈を『おっと!』と言いながら
咄嗟に、抱きとめた家康だったが
桜奈は、はからずも家康の腕の中に
すっぽりと治まってしまった。
思いがけず、自分の腕にの中に飛び込んできた
桜奈をそのまま抱きしめてしまう家康。
本音である離したくないと言う気持ちに
無意識に身体は反応してしまったのだ。