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また、恋してくれますか。

第16章 〜慟哭〜


クスッとしながら
『全然、あの頃と変わってないです。
面白いままです。じゃ最後に胸の音
確認ますね』と聴診器で
肺の音を確認しながニヤッとする信長。

『はい』と言って聴診器を当てられながら

自分が面白いと言われたことに
(何か面白いことを私言ったっけ?)と
キョトンとしながら小首を傾げた。

(変わんないなあ、そう言うとこだよ。)
と信長はまたクスっとし、聴診器を外すと

『熱も、下がりましたし。
肺の音も問題ありません。
喉や首のリンパの腫れもだいぶ引いてます。
あともう少し抗生剤の点滴をしながら
食事が取れれば、来週には退院
できると思いますよ』と信長が説明した。

『あっ、はい。ありがとうございます。
まさか、信長君に診てもらう日が
くるなんて思わなかったよ。お陰で
すっかり良くなったよ!』
張り切って、力こぶアピールをする栞に

『油断は禁物ですよ。まだ、熱が完全に
引いてませんから。振り返さないよう
気をつけて下さい。』

『はーい』と、さっきまでの勢いは
何処へやらで、しゅんとする栞。

診察が終わり
『じゃ、また様子見に来ます。
何かあれば、ナースコールして下さいね』

『はい。ありがとうございます』と
ニコッとし見送ったが、信長が
部屋から出てすぐのところで
お見舞いにきた桜奈と家康と千里と
出くわした。

久しぶりに会う家康に視線をチラッと送り
物言いたげな信長。
それとは対照的に、できれば会いたくなかった
感じを醸し出し、目を逸らすように
フイッと横を向く家康。
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