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また、恋してくれますか。

第16章 〜慟哭〜


それから、栞の病状について
話始めた。

『栞の方も大丈夫よ。公園にどれくらい倒れて
たかはわからないけど、肺炎になりかけ
てたみたい。今は、点滴で治療してもらってる。
まだ、熱も下がらなくて、ずっと眠ってる
けど、直に熱も下がるだろうし心配は
ないって先生はおっしゃってたわ』

『良かった。じゃ命に関わるような
状態じゃないんだよね?』

『うん、大丈夫だっておっしゃって頂いたわ』
と心底ホッとしたような表情の千里に

『良かったですね。安心しました』と家康。

『もう、ほんとに家康君のお陰よ!
もしあのまま、誰にも気づかれずに
倒れたままだったら、どうなってたことか!
栞に気付いてくれて、助けくれて
本当に、ありがとうございました』と
改めて頭を下げる千里。

『あっ、いえ、そんな。頭上げてください。
お礼なら、桜奈ちゃんに。
バイトが早く終わってたのに雨の中
30分近くも駅で待っててくれなければ
雨も雷も治まってしまって
きっと気づけなかったかも知れません。
それに、待たせたせいで
風邪ひかせてしまったし。』
と申し訳なさそうにする家康。

『それは、私が傘忘れて
勝手に待ってただけで、風邪ひいたのは
自業自得で家康さんのせいじゃないですよ。
私のせいで、家康さんも濡れちゃったし
すみませんでした』とペコッと頭を下げる
桜奈。
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