第15章 〜再会〜
『私も、連絡しようかなって
思ったんですけど、私と一緒に帰って
くれる為に、こんな時間まで図書館で
勉強してたんですよね?
前についでがあったらって言ってくれて
ましたけど、本当は、私に合わせてくた
んですよね?
それなのに、私の勝手で家康さんの
勉強の邪魔するのは申し訳なくて・・・。
それに、勉強に集中してたらって
思ったら自分が待ってればいっかって
思っちゃったんですよね』と
申し訳なさそうにする桜奈。
『今度から、変な遠慮はしなくて
いいから。ちゃんと言いなよ』と家康。
『はい、分かりました。
ありがとうございます』と
家康の機嫌が戻ったことに事に安心した
桜奈はニッコリと微笑んだ。
(///やっといつもの桜奈だ///)
家康もホッとした。
家康を見てニッコリした桜奈は
家康の肩がずぶ濡れな事に気付いた。
桜奈の方に傘を傾けて、桜奈が
濡れないようにして、ずっと歩いていた家康。
怒っている家康と顔を合わせるのが
気まずくて、俯いたまま家康の方は見れずに
歩いていて全く気づいていなかった桜奈。
『わっ、家康さん、そっち側、びしょ濡れ
じゃないですか!もっと自分の方に
傘傾けてくださ。家康さんが濡れます。』と
思わず傘を持つ家康の手に手を重ね
家康の方へと傘を傾けた。
『冷たっ!』と家康。
『あっ、ごめんなさい』とパッと
手を離す桜奈。
『もう、そんな冷えた手をしててよく言うよ。
すんごい、身体冷えるのにさ。
俺の心配じゃなく、自分の心配を先にして』
と、眉間にシワを寄せて、ため息混じりで
再び傘を桜奈の方へと傾けた。