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また、恋してくれますか。

第15章 〜再会〜


電車に乗ると、思った以上に
冷房が効いていた。

濡れた桜奈には、肌寒いくらいで
鳥肌がたっていた。
びしょ濡れのまま座席に座るのは
申し訳なく思い、人にも接触しないよう
ドア付近の隅っこにちょこんと立ち
電車に揺られていたが

ただ、その場所は運悪く冷房の風が直接
当たる場所でもあった。

桜奈は、場所を移動しようかと
悩んだが車内はそれなりに人がいて
濡れた状態でウロウロするのは
気が引けた。
冷気に晒されたまま、我慢していたが
ブルッ(寒いな、身体冷えてきたし
このままじゃ、風邪ひくかも、やばいなー)

バイト先から、自宅のある最寄り駅までは
電車で20分程。
その間に、桜奈の身体は
すっかり冷えきってしまったのだった。

縮こまるようにしながら、電車を降り
自宅の最寄り駅の改札を抜け
すぐ隣のコンビニに立ち寄った。

ホットコーヒーを買うついでに、ビニール傘を
買おうかと思ったが、売り切れていて
買えなかった。
また駅の改札口に戻り、空を見上げると

雨は、店を出る時よりは、少しだけ
弱まった程度で、まだかなり降っていて
稲光も雷鳴も続いている。

コーヒーを飲みながら、寒そうに
少し足踏みし、家康を待っていた桜奈。
寒くて、スマホを眺める気には
なれなかった。

コーヒーを飲み終え、ゴミを捨てながら
駅の時計を見ると、桜奈が
駅についてから、まだ30分も経って
おらず

(あと、30分かぁ、やっぱりママに
迎えにきて・・・あっ、そうだった。
今朝パパが仕事で車使うからって、乗って
ちゃったんだった。忘れてたー。
コンビニの傘も売り切れだったし
タクシーは、行列ができてるし。
はぁ、それにしても寒いな・・・)
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