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また、恋してくれますか。

第14章 〜告白〜


『うそ、うそ、冗談だよ。
俺もまだ当分は、一人暮らしだし
自炊くらいできるようになりたいと
思ってたけど、勉強が思ってたより
大変でさ。ずっと外食とか学食ばっかで
自炊する余裕なかったんだよね。
あと少ししたら、また一人暮らしが
始まるし、だから今後の為に俺も
手伝ってもいい?作り方教えてよ』

『ああ、そう言うことなら
一緒に作ってみます?って言っても
私のは、市販のルー使って作るから
簡単なやつですよ?香辛料ブレンドなんて
高度な技は、まだできないし
それでも良ければ・・・』と
自信なさそうに答える桜奈だったが

『うん、それで十分。
じゃ、ささっと昼済ませて
買い物して帰ろうか?』と家康。

『ですね!じゃ、夕飯は
お家でカレーってことで
家康さんのは、激辛になるように
追加の香辛料は必要だから
それも買ってかえりましょう』と
クスクスする桜奈は
どこか嬉しいそうに見えた。

好きだと言う気持ちが消えて
なくなるわけではない。

二人がたどり着いたのは
求めることも、期待することも
もうしないし、できないという気持ち。

この恋心の残り火がいつしか消えるまで
心の奥底に、仕舞い込み、誰にも見せないよう
気づかれないよう、自分だけの秘密として
切なさと共に、抱きしめて生きていこう・・・
思い出に変わるその日まで・・・
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