第14章 〜告白〜
(そうだな、思い出か・・・
そうだ、これでいいんだ・・・
俺には、それ以上を望む資格なんて
最初からなかったんだから・・・)
家康の、燃え上がり、舞い上がっていた
恋心もまた、諦めと言う名の元に
静かになって行くようだった。
それから、ふっと笑うと
『やっぱり、腹減ってきたなー
じゃ、次は俺の昼飯に付き合ってもらおうかな』
『もちろんです!何が食べたいですか?』と
桜奈は、無邪気に尋ねてきた。
『カレー食いたい』と今、思いついたように
話す家康に
『カレーですか?じゃ、パンケーキ屋さんの
激辛カレーのお店にします?』
『あっ、いや、カレーは夕飯でいいや。
桜奈、カレー作れるでしょ?
それ食べたい。昼は、駅にあるファストフード
で済ませるよ。
でも、作るのめんどー?』
(おばさんのご飯も美味しいけど
桜奈の作ったカレーが食ってみたい)
『私が作ったやつで、いいんですか?
作るのは、めんどーじゃないですよ。
お料理好きだし。でも、味の保証は
ないですよ。それでもよければ
作ります』とニコッとした。
(大丈夫かな?私の作ったもので・・・)
『やった!すっごい期待しとく!』
と、わざと大袈裟な期待を寄せる
ようにいいながら、家康は
意地悪な笑みを、浮かべていた。
『あっ、やっぱ自信ないから
やめておこうかな?
プ、プレッシャーが・・・』
(期待されても・・・)と
焦り出す桜奈。