第14章 〜告白〜
『まさか!ケーキは、今日はもう十分です』
と、手を横に振り答える桜奈。
『えっ、今日だけ?そこは、しばらくは
いいですじゃないの?』とあり得ないと
言いた気な家康。
『そんなことないですよ!明日は食べれます。
今日は、十分っていったけど、夕飯のデザート
になら今日でも食べれますよ』とドヤ顔する
桜奈。
『凄いねー、そんなケーキ好きなんだ。
想像以上だな・・・』と驚く家康に
『だから、言ったじゃないですか!
スイーツ食べたさの下心で
パティシエになりたいんだって!』
『あはは、そうだったねー!
スイーツ愛、半端ないねぇ。
でも、なれそうだよね。下心だろうが
何だろうが、ブレない意志の強さが
ありそうだから、桜奈には。
超、頑固そうだし。今日お詫びに
誘ったのも、怒らせたままだと
口きいてもらえなそうだったからだしね』
と、ほっとしたように微笑む家康。
穏やかな笑みに、自分まで気持ちが
解れて行くような安心感を感じる桜奈。
『そんな、いくら頑固でも口をずっと
きかないなんて、ないですよ。
確かに、あの時は怒ってましたけど。
まぁ、怒ってたって言うより
悔しかった感じでしたけどね』
(だって、私のファーストキスだった
んだもん・・・)
少し俯き、表情を曇らせた。