第14章 〜告白〜
『ああ、なるほど!妹ですか。
ってか、やっぱり、揶揄って遊んで
たんですねー!酷いなもう。
確かに、私も家康さんといると
従兄弟のお兄ちゃんと過ごしてる時の
気分と同じ感じかも知れないです!』
家康の話に合わせるように話す桜奈だったが
(妹か・・・妹ね・・・そうだよね・・・)
妹のように思っているとは、即ち何とも思って
ないと言われたのと大差がなかった。
結局は、恋の対象ではないと言われたのと
同じことだった。
それは、家康も同じだった。
(親戚のお兄ちゃんか・・・)
誤魔化す為に必死になりながら
相手の言葉に少なからず、落ち込む二人。
何と答えてもらったら、満足だったのだろう。
例え、欲しい言葉を態度をもらっても
今度は、別の意味で悩むことになるのに・・・
二人は、同じ気持ちだった。
それから、二人はお互いに納得した
振りをして、また自分の気持ちに蓋をした。
丁度ケーキを食べ終え、時間制限の
時刻にもなった。
『あー!どれも凄く美味しかったー!
もうお腹いっぱいです。大満足です。
家康さん、ありがとうございました』
満足気な顔で微笑む桜奈。
『喜んでもらえたなら、よかった
じゃ、そろそろ出ようか?』と家康に
促され、二人は店を後にした。
店を出ると家康は
『だいぶ、歩き慣れたから、もう歩行介助は
いらないね』と、手は繋がなかった。
『えっ?』と言う桜奈。