第14章 〜告白〜
ケーキを取って戻ってきた桜奈。
一皿目よりは、数は少なくなっていた。
『さっきより、少なくない?全種類制覇は
いくらケーキ好きでも、さすがにキツいか・・・』
と家康。
『そうですね、気持ちは全種類制覇
したいんですけど、流石にお腹いっぱいに
なってきました。でも、どれも凄く
美味しくて、大満足です。連れてきて
もらえて良かったです!
ありがとうございます』
と、元気がなさそうに見えたのは
気のせいだったのかも知れないと
思うほど、嬉しそうに微笑む桜奈に
ホッとする家康。
『喜んでもらえたなら、良かった。
これでお詫びになればいいんだけど・・・
でも、結構食べたよね。まぁ、これで
太っても責任は、取れないからね。俺』
と頬杖をつきニヤッとする家康。
『ゔぅ、分かってますよー』と
むぅっとする桜奈。
『はっー、でも、これを仕事にしたら
体重との闘いかぁ』と、ケーキを食べながら
項垂れ、今更ながら、フォークに刺した
ケーキを睨むように見つめる桜奈。
『えっ?将来は、パティシエになろうと
思ってるの?』
『あれ?言ったことなかったでしたっけ?
あっ、そっか、両親としぃちゃんにしか
言ってなかったか。家康さんが言った通り
私、将来はパティシエになりたいなって
思ってます』と、真っ直ぐに家康を見つめて
宣言する桜奈。
『へぇ、そんなんだ。将来の夢があって
いいじゃん』と家康。