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また、恋してくれますか。

第13章 〜真実〜


『本能寺の変の真っ只中!?』
あり得ないと、更に驚く家康。

『お姉さん、何か武道とかやってた
わけじゃないでしょ?どうやって織田信長を
助けたの?』
桜奈が、話し始める前に言ったように
到底、信じることはできず揶揄われている
気分になって行く家康。

『いや、やっぱり、信じられない・・・』
口元を手で覆い、混乱したような様子の
家康に、分かってもらえないのは
仕方ないと思いつつ、それでも信じて
もらえないことにガッカリする桜奈は

『誰だって、信じられないですよ。
私は、小さな頃からママにお伽話みたいに
お姉ちゃんの話を聞いて、手紙も着物も
実物を見たり、パパの研究の話も聞いたり
して育ったから、そう信じてますけど
初めて聞いたら、私だってきっと同じ
反応だと思います。だから気にしないで
下さい。上杉家の妄想話くらいで
思ってもらえば、いいですから。』

そう言いながら、これまで誰にも話た事のない
話を初めてしたのに、信じてもらえないのは
やはり寂しい気持ちになった。

『あっ、いや、ごめん。桜奈が嘘ついてる
なんて思ってないよ。ただ、そんなことが
起こり得るのかっていう驚きで、正直、ビビる。
でも、確かに歴史の中では、織田信長の遺体は
本能寺の焼跡からは発見されてないんだよね・・
だから、一説では生き延びてるんじゃないか
なんて話もあるって、歴史の先生が余談の
中で話してたのを思い出した。』

理系の家康だったが、何故か戦国時代には
興味があり、授業で聞いた
余談を思い出したのだった。
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