第13章 〜真実〜
『ねっ、信じられない話でしょ?
でも、冗談でも嘘でもないんです。
信じてもらえなくても仕方ないですけど』
と、困ったような顔をするが、ケーキを一口食べ
また、ほわっーっと幸せな顔する桜奈。
必死に内容を整理して、飲み込もうとする
家康は『お姉さん、戦国時代に飛んだん
だよね?なのに、3ヶ月も無事でしかも
着物を仕立てる余裕もあったってこと?』
疑問を呈しながら、矛盾をつく家康。
(いや、その話がもし本当だとしても
戦国時代で現代人が生き残れるとは
到底思えないんだけど・・・)
『それが、飛ばされた先が、本能寺の変の
真っ只中だったらしくて、なりゆきで
織田信長の命を救うことになって
そのまま織田信長に気に入られたみたいで
・・・ってここまでくると、そんな都合の
いい話あるか!?ですよね?
で、安土城で暮らす中で、親友とも恩人とも
呼べる人もできたみたいです。
徳川家康の許嫁の桜奈姫で
お姉ちゃんの恩人の名前をそのままもらって
私も桜奈って名前になったんです。』
(信じられないだろうな、たぶん。
でも真面目に聞いてくれてる・・・
しぃちゃんにもまともに話たことない話
だけど・・・)
と、戸惑いながら話す桜奈。