第11章 〜別れ〜
二人の視線に気づいた店長は
『あはは、ごめんねー。そこに座って座って』と
政宗といつものやりとりをしてしまった
気恥ずかしさを誤魔化した。
『はい』と二人は、ソファに腰掛けた。
店長もソファに座ると、店長の隣に政宗も
腰掛けたが
『なんで、あんたまで座ってんのよ』と
政宗をキッと睨んだ。
『いいじゃん、俺の知り合いだし
それに、将来の為の勉強つうことでさ。
親父から言われてんだろ?何でも経験
させておけって』とニヤッとした。
『はっー』とため息をつき『こんな時ばっかり
社長の言葉を都合よく使うんだから・・・
まっ、いいわ、じゃ面接を始めますね。
私は、この店の店長を任されてる
坂上 愛花です。宜しくね。』
『お二人とも、高校生だったわよね?』
と事前に送付した履歴書を確認しながら
愛花が質問した。
『はい』と返事をする桜奈と詩織。
『上杉さんと小野寺さんね。
週でどれくらいシフトに入れるかな?
時間も教えて。上杉さんから?』
『私は、週2、3回で、4時間くらいを
希望してます』と桜奈。
『じゃ、小野寺さんは?』
『私も、週2、3回で4時間くらいで
お願いします』と詩織。
『分かりました。うちの店22時まで
営業してるんだけど、基本は高校生だし
まして、女の子だから帰る時間も考えれば
その時間までのシフトはいれないように
したいんだけど、もし、どうしてもって
時はお願いしちゃうかも知れないから
親御さんの了承を得ておいてもらえるかな?』