第9章 〜秘密〜
『えっ?何?バイトの時給が高い低いより
パンケーキが、食えるかどうかで
決めちゃうの?』とぷッと吹き出す政宗。
『いや。私には、時給より美味しいスイーツ
が食べられるかどうかが大事ですから!』と
真剣な顔の桜奈。
『やっぱ、面白いねー桜奈ちゃん
分かった。夏休み中の話だろ?
店長には話とくよ。手元にスマホないから
後で、家康から聞いて連絡くれれば
詳細送るよ』と政宗。
『分かりました。じゃ、またご連絡します
では、今日はこれで失礼します』
と桜奈。
『ああ、連絡待ってる』と爽やかな笑顔で
桜奈達を、見送る政宗だった。
『ごめんなさい。お待たせしちゃって』
と、詩織と家康に声をかけた。
『桜奈バイトすんの?』と詩織。
『うん、夏休みにね。去年と同じく
スイーツ目当てのバイト先探してた
たんだー!今年は、パンケーキ尽くしの
夏になるかもしれない!ねぇ、せっかくだし
しぃちゃんも一緒にバイトしない?』と桜奈。
『うーん、確かに、ここの、パンケーキは
魅力よねー!ちょっと考えとくよ』
『分かった。じゃ前向きに検討してね!』
と、パンケーキで頭いっぱいの桜奈は
嬉しそうだった。
そんな桜奈を見て、もやぁ〜っと
していた家康。
(パンケーキって、政宗が作ったパンケーキが
大好きってことだよね?政宗も今日の感じだと
絶対に接近してくると思うけど、無防備過ぎて
大丈夫か?)と
今度は、家康が桜奈の心配をしていた。