第9章 〜秘密〜
『じゃ、またな政宗。』と家康。
『ご馳走さまでした。政宗さんの
パンケーキめっちゃ美味しかったです』
にっこにこの桜奈。
『ほんと、何回食べても美味しい
また来ますね』と詩織。
『おっー、また、宜しくな』と政宗。
と挨拶を交わした、ドアに向かった三人
だったが
桜奈は、いつもは気にも止めて
なかったが、会計横に求人ポスターが
貼られてある事に気付き、立ち止まった。
家康と詩織も立ち止まった桜奈に気付き
『どうした桜奈?』と声をかけた。
声をかけられたが、求人ポスターに
目を奪われていた桜奈は
『時給1,000円、高校生可
時間10時〜22時 1日3時間〜』と
声に出して読みあげた。
『何?桜奈ちゃん、バイト探してんの?』
と政宗が尋ねた。
ハッとした桜奈
『あっ、夏休みにバイトしようと思ってて
どうせなら、美味しいスイーツのあるところで
って思ってたんですよ』
『えっ、そうなの?良かったらここで
バイトすれば?』と政宗が言うと
(そう言えば、政宗さん、休憩でパンケーキ
食べてたっけ・・・)
『あの、政宗さんさっき休憩でパンケーキ
食べてましたよね?ここでバイトしたら
休憩中にパンケーキ食べれます?』と
とっても大事なことですという目で
政宗を見た。
『あっ、うん。食えるけど』となんで
そんな事が気になるか分からない様子で
答えたが
パンケーキが休憩中に食べられると
分かった桜奈は、パァーッと
明るい表情になり
『ぜひ!バイトしたいです』と
キラキラした目になった。