第7章 〜進展〜
『あら、そうなの。じゃ、家康君に
相談してみたらいいじゃない?
家康君に教えてもらった方が
分からないところの助けには
なるだろうし、しぃちゃんも一緒に
勉強教えてもらえるかどうか
聞いてみたら?』と千里。
『そっか!そうだね。聞いてくる』と
桜奈は、お風呂掃除中の家康の
ところに向かった。
お風呂場に行くと、洗剤をシャワーで
流しているところだった。
声をかけたが、シャワーの音で
聞こえてなかったことに気づかず
お風呂場のドアを開けた桜奈。
その瞬間、シャッーっと真っ向から
シャワーの水をかけられた。
『ぶぁーっ』とびしょ濡れになる桜奈。
ちょうど、ドアについた泡を流そうと
シャワーを向けた瞬間に、桜奈が
ドアを開けたのだった。
『うわぁ!ごめんっっ!』と家康は
急いで、シャワーを止めた。
びしょ濡れの桜奈。
洗面所もビシャビシャになっていた。
ポタポタと雫を落としながら
『だ、大丈夫です。急にドアを開けた私が
悪いんで・・・』と、タオルを取ろうと
身体を反転させたが、びしょ濡れの床で
足がツルッと滑り、体制を崩してしまった。
『キャッ!!』
『危ない!!』と、咄嗟に、家康が腕を
掴み自分の方に引き寄せた。
家康に後ろから抱きしめられるような
体制で二人とも、ドスンと尻もちをつき
家康は、その勢いでお風呂場のドアに
背中をぶつけた。ガシャン!
『イタタ、あっ!ごっ、ごめんなさい』
と振り返って慌てて謝った桜奈だったが
想像以上に家康の顔が間近にあった。ドクン!
(///かぁっ〜///)鼓動が凄い速さで
鳴り出した。